SOUND INSULATION GUIDE
遮音性能ガイド
遮音性能の見方
D値・L値でわかる住まいの静かさ
JACReS|一般社団法人日本住環境防音協会
JACReSでは、住宅・マンション・音楽室・防音室などを対象に、
空気音遮断性能や床衝撃音遮断性能の調査を行っています。
調査結果は、報告書や証書としてお渡しします。
しかし、そこに記載される「D値」「L値」「LH」「LL」などの数値は、専門的でわかりにくいものです。
このページでは、遮音性能の数値をどのように見ればよいのかを、一般の方にもわかりやすく説明します。


参考:日本建築学会「建築物の遮音性能基準と設計指針」を参考にJACReS作成
1. 遮音性能には、主に2つの種類があります
住まいの遮音性能を見るときは、大きく分けて次の2つを確認します。
空気音遮断性能
話し声、テレビの音、楽器音、犬の鳴き声など、空気中を伝わる音が隣の部屋や上下階にどれくらい伝わりにくいかを示します。
表示:D値・Dr値
▲ 数値が大きいほど遮音性能が高い
- D-45 → D-50 → D-55 の順に性能が向上
- 大きい数値ほど音が伝わりにくい
床衝撃音遮断性能
上階の床に衝撃が加わったときに下の部屋へ伝わる音(歩行音・飛び跳ね・物の落下等)の遮断性能を示します。
表示:L値
▼ 数値が小さいほど遮音性能が高い
- L-55 → L-50 → L-45 の順に性能が向上
- 小さい数値ほど音が伝わりにくい
| 種類 | 表示例 | 数値の見方 |
| 空気音遮断性能 | D-50、D-55など | 数値が大きいほどよい |
| 床衝撃音遮断性能 | L-50、L-45など | 数値が小さいほどよい |
【ポイント】 空気音と床衝撃音では、数値の見方が反対になります。「空気音は大きいほどよい」「床衝撃音は小さいほどよい」と覚えると整理しやすくなります。
2. 軽い音と重い音では、伝わり方が違います
床衝撃音には、主に2つの種類があります。
■ 軽量床衝撃音(LL)
スプーンを落とす音、椅子を引く音、スリッパのパタパタ音など、比較的軽くて高い音です。
床材や仕上げ材の影響を受けやすい音です。
■ 重量床衝撃音(LH)
子どもの飛び跳ね、走り回り、強い歩行音など、重くて低い音です。
建物の床スラブ、梁、壁、構造体の影響を受けやすいため、床材だけでは十分な改善が難しい場合があります。
3. 床材の性能と、実際の部屋の性能は同じではありません
カタログに記載されている床材の遮音性能は、一定の条件で測定・推定された目安です。
実際の建物では、以下のような条件によって遮音性能が変わります。
♦︎ 床スラブの厚さ
♦︎ 梁や壁の配置
♦︎ 部屋の広さ
♦︎ 床下地の構造
♦︎ 施工状態
♦︎ 音の回り込み経路
♦︎ 配管・貫通部・隙間の有無
【ポイント】 「床材の表示性能」と「実際の部屋で測定される性能」は一致しないことがあります。
JACReSでは、実際の建物・実際の部屋で測定を行い、現地の状態をふまえて遮音性能の測定結果を整理・分析し、わかりやすくご説明します。
4. 遮音性能測定報告書・遮音測定実施証明書を見るときのポイント
JACReSの報告書・証書を見るときは、次の順番で確認するとわかりやすくなります。
- どの性能を測定したのかを確認する
→ 空気音なのか、床衝撃音なのかを確認します。
- 数値の向きを確認する
→ 空気音は数値が大きいほどよく、床衝撃音は数値が小さいほどよいです。
- 対象となる音を確認する
→ 話し声、楽器音、足音、物の落下音など、どの音に関係する性能なのかを確認します。
- 生活実感の目安と照らし合わせる
→ 数値だけでなく、実際の暮らしの中でどの程度聞こえやすいかを確認します。
JACReSの
遮音性能調査について
JACReSでは、建物の遮音性能を専門的に調査し、
遮音性能測定報告書・遮音測定実施証明書として発行します。
測定結果は、単に数値を示すだけではなく、一般の方にも理解しやすいように、
性能の意味や注意点をあわせて説明します。
この部屋の遮音性能はどのくらいなのか
報告書の数値をどう見ればよいのか
改善を検討する際の参考となる要因
そのような疑問に対して、建築音響の専門的な視点から、わかりやすく整理してお伝えします。